「新宮市の魅力とジオパーク」関連商品の紹介(鮎)
南紀熊野ジオパーク推進協議会・ジオパークガイドと新宮市が連携して、広報誌「広報新宮」で新宮市内のジオパークの魅力について、旬の食べ物とともに紹介していくことになりました。
初回は令和4年4月号で、「イチゴ」「お茶」「アユ」の紹介を行いました。記事は『広報新宮No.199 2022年4月号』の20ページをご覧ください。
これに伴い、今月は鮎の生態やおいしい食べ方などをお届けします!
◆アユの生態
アユはウグイなどと共にもっともよく知られている川魚の一つです。仔魚は生まれた後に海に下り、成長した後には再び川に上る両側回遊を行います。秋になると、川の河口付近で孵化した鮎の仔魚は河口から遠くない範囲の海に出て、プランクトンや小さなエビなどの動物性のものを食べて育ち、春に5~10cm程の稚魚となり川を遡上し始め、食性も主に岩についている藻を食べるように変わり、それに合わせて歯の形状や体色なども変化していき、成魚となります。このアユが食べた藻の跡のことを「食み跡(はみあと)」と呼びます。アユは縄張り意識がとても強く、その習性を利用したのが「友釣り」です。和歌山県では4月~5月に稚魚の放流があり、6月1日にはアユ漁が解禁されました。天然遡上も確認され、続々と釣り人が来ています。新宮市では、高田川や赤木川でよく釣られています。
◆鮎の特徴
その①
アユは「年魚(ねんぎょ)」と呼ばれ、1年で一生を終えてしまいます。鮭と同じく、生殖活動が1回しか行えないという性質で、産卵で多くの体力を使い果たしたアユはそのまま死んでします。しかし、成熟に時間がかかったり、産卵後も越冬したりして、2年以上生きる個体も現れるそう。
その②
アユは「香魚(こうぎょ)」とも呼ばれ、水質がいい河川で獲れる稚魚や若アユはスイカのようないい香りがします、そうでない場合はキュウリのような香りがします。これは天然のアユにしか出ず、養殖ではほぼないそうです。あってもごく僅かなのだとか。
◆鮎の美味しい食べ方
美味しい食べ方の前に、もし魚屋さんなどでアユを買う場合の目利き方法をお伝えします!美味しいアユは、身が引き締まっていてツヤがあり、黄色みを帯びているものがよいです。また、触れるのであればお腹を触ってみて張りがありやや硬いものがいいアユとなっています。
さて、次は美味しい食べ方です!まずは定番の塩焼き!サクサクとした皮とふっくらしたアユの白身はとても上品でおいしいです!蓼酢(たでず)を付けて食べるのが一般的ですが、何もつけずに食べても十分においしいと思います!若アユなら頭や内臓も食べられるため、丸焼きにして豪快にかぶりつくととても美味しいです。次にアユのフライです!こちらもサクッとした衣に中のふわっとした身を味わうことができます!冷めてもおいしく、お酒のあてからお弁当の一品まで幅広く使えます!
今が旬の食材、「鮎」をぜひご賞味ください。